◆ 固定資産税の画地計算の方法

 今回と次号で、固定資産税評価の画地計算の具体的な方法を紹介するとともに、面積が大きい土地(大規模画地)がどの程度の減価になるか、その上で不動産鑑定評価ではどの程度の減価になるかを比較します。

 まずは次のような大規模画地850㎡を想定します。

 この地域の標準的画地は120㎡とします。

 [地域条件等の設定]

・ 用途地域   第1種低層住居専用地域

・ 建ぺい率 50% ・ 容積率 100%

・ 接面道路 4m公道  ・ 路線価 200000円/㎡

 「大規模画地の例」 (←ここをクリック)

 まず、標準的画地の画地計算を行います。

 画地計算の基本は、路線価×奥行価格補正×間口狭小補正×奥行長大補正です。

 200000円/㎡×奥行価格補正1.00(普通住宅地区の12m)×間口狭小補正1.00(普通住宅地区の10m)×間口狭小補正1.00(奥行/間口1.2(2未満))×120㎡=24000千円。

 「奥行価格補正率表(固定資産税)」 (←ここをクリック)

 ※奥行価格補正とは…宅地の価格は、道路からの距離が長くなるにしたがって、また、奥行が著しく短くなるにしたがって減価するため、奥行距離に応じて補正します。

 「間口狭小・奥行長大補正率表(固定資産税)」 (←ここをクリック)

 ※間口狭小・奥行長大補正とは…間口が一定限度以下の狭小な宅地、又は奥行と間口の関係が不均衡な状態にある画地は、宅地本来の効用を果たすことが困難なため利用価値が減少します。

 次に、大規模画地の画地計算です。

 200000円/㎡×0.96(奥行34m)×1.00(間口23.5m)×1.00(奥行/間口1.4<2)×850㎡≒163000千円。

 この結果から、固定資産評価基準の補正率のみの適用では、大規模画地は標準的画地と比べて、単価で▲4%減価するのみです。

 もっとも、「所要の補正」により、「大規模画地の補正率」を定めている市町村もあります。その場合は、上記とは異なる評価となりますのでご注意ください。

◆ 大規模画地の活用例

 設定条件により、この地域は第1種低層住居専用地域の建ぺい率50%、容積率100%、標準的画地(面積)120㎡ですから、標準的使用は戸建て住宅用の敷地です。

 では、大規模画地はどうでしょうか。

 アパート建築が不可能ではありませんが、この土地を最も有効に活用する方法は120㎡程度の土地を6画地に分割して使用することと考えられます。鑑定評価で言う最有効使用の考え方です。

 「大規模画地の分割例」 (←ここをクリック)

 この画地分割の例では、6画地を有効な宅地として配置するためには、通路を設ける必要があります。(厳密には隅切りも必要です。)

 例えば、標準的画地を価値100とした場合、4m公道に接している2宅地はおおよそ105、中間画地の2宅地は90〜95、奥の2宅地は75〜80程度というところでしょうか。(これは、おおまかな査定で正式な鑑定評価ではありません。)

 ところで、3大都市圏では面積が500㎡以上になると、開発行為となり、それなりの手続き等も必要となります。

 また、総額が大きくなると、個人ではなかなか買うのが難しく、開発業者が主な購入者となります。そうなりますと、市場流通性性が狭く(劣ることと)なり、実際の市場取引では、土地の単価はかなり減価されるのが通常です。

 不動産鑑定評価でこの大規模画地を評価した場合、「規模が大きい」減価は▲ 20〜30%と考えられます。

 (次号に続きます)

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