(14号)固定資産税の「減免」と「課税免除及び不均一課税」

(第1回目投稿:平成25年、第2回目見直し:令和4年5月)

 前号(13号)で固定資産税の「非課税」について解説しましたが、今回は「減免」と「課税免除及び不均一課税」についてです。

 非課税は市町村がそもそも課税することが法律で禁止されている制度でしたが、では、減免はどのような制度なのでしょうか。

「減免」の要件は何か

 「減免」は、市町村で課税権が行使された後に、納税者の申請に基づき、担税力が薄弱なこと(納税資力が充分でない)等の理由により、税額の全部又は一部が免除される制度です。

 そして、この減免規定の趣旨ですが、徴収猶予や納期限の延長等によっても納税が困難であると認められるような担税力が薄弱な者等に対する救済措置として設けられています。

<固定資産税の減免>
※地方税法第367条
「市町村長は、天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、当該市町村の条例の定めるところにより、固定資産税を減免することができる。」

 固定資産税の「減免」は、各市町村の条例により定められていますが、概ね次の4つの形態に基づき定められているのが一般的です。
①天災その他特別の事情がある場合において減免を必要と認める者
②貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者
③その他特別の事情がある者(公益上の事由も含む)
④公益のために直接専用する固定資産(有料で使用するものを除く)

「課税免除及び不均一課税」とは

 ところで、地方税法には、「非課税」「減免」のほかに「課税免除及び不均一課税」という制度があります。

<公益等に因る課税免除及び不均一課税>
※地方税法第6条
「1.地方団体は、公益上その他の事由に因り課税を不適当とする場合においては、課税をしないことができる。
2.地方団体は、公益上その他の事由に因り必要がある場合においては、不均一の課税をすることができる。」

 このように「課税免除及び不均一課税」は、政策目的や税負担の均衡等の「公益性」に着目したもので、「課税免除」は市町村(条例)による非課税とも言うべきもので、「不均一課税」は一般の税率と異なる適用をすることです。

 「減免」と「課税免除及び不均一課税」はどちらも市町村の条例で定められます。
 しかし、「減免」の条例での規定は抽象的で、その具体的な適用は規則や要綱等に任せているのが実態であるのに対して、「課税免除及び不均一課税」はその適用要件等について議会を通じて議論、検討されるなど高い透明性が確保される点に違いがあります。

 納税者にとっては、結果的に納税する必要が無い(軽減される)ものであればどちらの制度でも良いのですが(?)、「減免」は「申請」に基づくものですので、具体的内容や適用事由を知っているか否かは重要な問題とも言えます。

 つまり、納税者が減免申請の機会を逸するようなことになってはいないのか、との「減免」をめぐる論点でもあるのです。