(6)不動産鑑定評価で固定資産税の時価証明は難しい

固定資産は原則全ての土地を評価  固定資産税評価の基本となる地価公示、都道府県地価調査及び標準宅地の評価については、不動産鑑定士等の鑑定評価により、全体の均衡化及び適正化が図られています。  しかし、固定資産税(土地)が課税されるのは標準宅地だけでなく、原則として、すべての土地、全国で約1億6千万筆が評価され課税されています。  筆者は、固定資産税に関する苦情や相談をいただく機会が少なからずあります。  「自分の固定資産税が安くならない … 続きを読む

(5)固定資産税評価における不動産鑑定士の役割は

固定資産税評価の仕組み(再掲)  これまでの固定資産税評価に関する内容を要約しますと ① 固定資産税の価格は、適正な時価をいう。 ② 適正な時価とは「正常な条件の下において成立する取引価格(客観的交換価値)」である。 ③ 固定資産税の価格が②の客観的交換価値を上回る部分は違法とされる。 ④ 総務大臣は、評価の基準、実施の方法、手続きを定めた固定資産評価基準を定め告示しなければならない。 ⑤ 市町村長は、この固定資産評価基準により固定資産 … 続きを読む

(4)土地固定資産税の仕組みは複雑で分かりにくい

固定資産税の負担調整措置  平成6年度から、固定資産税が地価公示価格の7割を目途とされたことは何回も触れましたが、実はこの時期はバブルが弾けて地価が下落傾向を辿り始めた時期でもありました。  つまり、地価が下落しているにも拘わらず、固定資産税の課税標準額は上昇するという状況が生じたのです。  「地価が下がっているのに何故固定資産税は上がるのか」とあらゆる方面から言われ、行政に携わっていた者(筆者も含めて)としては、「大きな試練だなあ」と … 続きを読む

(3)固定資産税の価格は「適正な時価」で客観的交換価値(最高裁)

固定資産税の二つの価格?  固定資産税の価格は、地方税法341条5号の「適正な時価」と403条1項の「固定資産評価基準によって決定された価格」とあたかも二つの「価格」があるようです。  しかし、実務上の解釈は一貫されています。  「固定資産税の課税標準となるべき価格は、適正な時価をいうものであり、固定資産評価基準は、適正な時価を求めるための手続き、方法を規定しているのであって、適正に運用される限り、これによって求められたものは適正な時価 … 続きを読む

(2)固定資産税の評価割合7割は「評価の安全性」か

固定資産税評価7割の根拠  前号で、固定資産税の評価額は地価公示価格及び不動産鑑定士の鑑定評価から求められた価格の7割を目途にされている、と書きました。  この地価公示価格の7割とされた理由は、当時の相続税評価(地価公示価格の8割)や昭和50年代の地価安定期における地価公示価格に対する固定資産税の評価割合等から定めたとされています。  また、判例等では、この7割評価の理由として次のような見解が示されてきました。 ① 固定資産税評価は、地 … 続きを読む