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固定資産税(土地)の評価・課税
土地の評価
 固定資産税の評価は、総務大臣が定める「固定資産評価基準」(関係通知を含む)及び市町村長が定める細則(「所要の補正」)により評価しなければならないとされ、これにより評価の均衡化・適正化が図られています。
(1)価格の評価替え(据置措置)
 固定資産税の評価額は、3年に一度評価替えが行われます。直近では、平成21年度に評価替えが行われ、平成22年度、23年度は21年度の価格をそのまま据え置かれます。
 ただし、22、23年度に地価の下落があり、価格を据え置くことが適当でないときは、価格の修正が行われます。
(2)市街地宅地評価法(宅地の場合)
 固定資産税は、その地目に応じた評価方法により評価されます。(地目は登記簿の地目にかかわらず、1月1日現在の現況の地目によります。)
@用途地区の区分
 用途地区とは、宅地の価格に影響を及ぼす類似性の強い要素を基準として区分されるもので、市町村の区域全体を商業地、住宅地、工業地に区分します。
 ・商業地区…高度商業地区T、高度商業地区U、繁華街地区、普通商業地区、併用住宅地区
 ・住宅地区…併用住宅地区、普通住宅地区、高級住宅地区
 ・工業地区…大工場地区、中小工場地区
A状況類似地域の区分
 用途地区を更に、街路の状況(街路条件)や公共施設の近接の状況(交通接近状況、環境条件)、家屋の疎密度その他を考慮して地域ごとに区分します。
B主要な街路の選定
 状況類似地域ごとに、拠点となる1本の街路を設定します。
C標準宅地の選定
 主要な街路に沿接する宅地のうち、奥行、間口、形状等が標準的な土地を標準宅地として選定します。
 標準宅地には、地価公示地、地価調査地がある場合はそれが充てられることになり、無い場合は不動産鑑定士による鑑定評価地となります。
D標準宅地の時価の評定
 標準宅地の価格の評定に当たっては、基準年度(3年に1度)の前年の1月1日が価格調査基準日となります。
 標準宅地の価格は、地価公示法による地価公示価格、国土利用計画法施行例による都道府県地価調査価格、不動産鑑定士等による鑑定価格の7割程度を目途とします。
E主要な街路の路線価
 主要な街路の路線価は、標準宅地の適正な時価(1m2当たりの価格)を、1m2当たりの評点として付設します。
Fその他街路の路線価
 主要な街路を基準として、街路の状況、公共施設等との状況、家屋の疎密度その他宅地利用等を比較してその他街路の路線価を決めていきます。
土地の画地(各筆)計算における補正
 画地(各筆)の評価額は、正面路線価に画地要因の補正率(奥行、間口、形状、街路との接し方等)を乗じて、1m2当たりの価格を算定します。
 価格の算定に当たっては、一画地ごとに画地計算を行いますが、一画地は原則として一筆の宅地によります。
 画地の補正は、総務大臣による「固定資産評価基準」(関係通知を含む)と各市町村長による細則(「所要の補正」)により定められていますが、評価の減額になる主な補正は次のものがあります。
※( )内の補正率は市町村により異なる場合があります。
(1)奥行価格補正
 宅地の価格は、道路からの奥行が長くなるに従い漸減します。著しく短い場合も同様です。
(普通住宅地は最大0.8まで補正)
(2)不整形地補正
 不整形地は整形地に比べて利用上の制約を受け、一般的に宅地としての利用価値が劣ります。(陰地割合により求めます)
 (普通住宅地は最大0.6まで補正)
(3)無道路地補正
 直接道路に接していない無道路地は、出入りが不便なことや家屋等の建築が困難であるため、利用価値が低くなります。
(無道路地は0.6の補正)
(4)間口狭小補正
 間口が狭小な画地に適用します。
 (普通住宅地で間口4mの場合0.9、2mの場合0.72の補正)
(5)がけ地補正
 画地の一部又は全部ががけ地等で通常の用途に用いることができない場合、その部分の面積割合(がけ地割合/総地積)に応じて減額します。
 (割合が90%の場合、最大0.55の補正、さらに高さ5m、10mの場合の補正可能)
(5)日照阻害補正
 住宅地区で、著しく日照の阻害を受ける画地に適用します。
 (低層住居専用地域の場合の最大0.8の補正)
(6)鉄道、幹線道路、高速道路の騒音、振動による補正
 20mまでの範囲に適用します。
 (住宅地区で幹線道路に20mまでの面積が20%以上の場合、0.95の補正)
(7)高圧線下の補正
 高圧線により建物が建てられない場合、又は阻害を受ける程度に応じて適用します。
 (高圧線下地の面積割合に応じて最大(95%)0.5の補正、建物が建てられない場合は0.4の補正)
(8)地下阻害物補正
 地下鉄又は公共下水道等の地下阻害物が存在し、振動等の土地利用上影響を受ける画地に適用します。
 (住宅地区で深度20mの範囲で最大0.8の補正)
(9)道路より低い位置にある画地補正
 道路より低い位置にあるため、一般の宅地に比べ日照・通風・水はけなどが不良であると認められる画地に適用します。
 (道路より約2m以上低い場合、最大0.8の補正)
(10)私道補正(一部に私道を含む画地を含む)
 私道とは、原則として私人が所有する道路で、かつ道路部分が独立して登記されているもの、登記されていない場合はその面積が確定しているものです。
 (私道部分を0.1に補正)
土地の課税
(1)評価額と課税標準額の乖離
 固定資産税額は、「課税標準額×税率」により算定されますが、課税標準額は上記の評価方法で求めた結果の価格(評価額)とは必ずしも一致しません。
 これは、「課税の特例措置」と「負担水準の調整措置」により、通常は課税標準額が価格より低く算定されるからです。
(2)課税の特例措置
 宅地に係る特例措置として、住宅用地の特例措置(200m2までの小規模住宅用地について課税対象価格を1/6とし、200m2を超える部分の価格を1/3とする)があります。
(3)負担水準の調整措置
 負担水準とは、評価額に対する前年度課税標準額の割合をいいます。平成9年度から、地域や土地によりばらつきのある負担水準を均衡化させるため、負担水準の高い土地は税負担を引き下げ又は据え置き、負担水準の低い土地はなだらかに税負担を上昇させる仕組みが導入されています。
(4)固定資産税の税率
 固定資産税の税率は、標準税率が固定資産税1.4%、都市計画税0.3%とされています。
(5)固定資産税の縦覧
 固定資産課税台帳に登録されている事項について、毎年、通常4月1日から最初の納期限までの間に、市町村で縦覧することができます。
(6)審査申出制度
 固定資産税課税台帳に登録されている価格について不服がある場合は、納税通知書の交付を受けた日後60日まで、固定資産評価審査委員会に対して、審査の申出をすることができます。(市町村長に対する審査の申出ではありません。)


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