◆自宅の奥庭(裏)の山林

 最近、Aさんから、次のような固定資産税のご相談を受けました。

 「自宅の奥庭が山林状態になっているが、どうも固定資産税ではそれが考慮されていないようだ。その部分を分筆して、山林として登記することも考えている。」

 そこで、現地に伺い調査したところ、駅から徒歩3分程度の近隣商業地域で自宅の敷地は約1500㎡、その3分の2程度が山林状態になっていました。山林状態といっても、傾斜はほとんど無く奥庭という状況でありました。

◆介在山林の評価

 このような宅地に介在する山林を、固定資産税評価では介在山林と言います。

 固定資産税評価の山林は、一般山林と介在山林に区分されます。

 一般山林とは、介在山林以外の山林をいいますが、林業経営が継続されることを前提に山林としての生産力に着目して評価します。

 一方、介在山林とは、宅地・農地等のうちに介在する山林や市街地近郊の山林で一般山林の評価方法によって評価することが適当でない山林をいいます。

 筆者が居住する横浜市内では、山林のほとんどが介在山林と言っても過言ではありません。

 介在山林の一般的な評価方法は、介在山林が宅地であったとした場合の価額を路線価から求め、この価額から宅地転用に当たって通常必要と認められる造成費相当額を控除した額によって評価額を求めます。

◆介在山林の傾斜角度等から求める方法

 また、市町村によっては、上記の造成費相当を控除する方法ではなく、介在山林の傾斜角度等から比準割合を定めている場合もあります。

 介在山林の具体的評価方法は、市町村の固定資産税評価要領により定められているからです。

 この傾斜角度等から求める方法では、まず介在山林の状況類似地区の宅地化の度合い(熟成度)を判定し、次にその山林の傾斜角度(傾斜主体)から比準割合を求めることになります。

 ここに、参考として横浜市の比準割合表を掲げます。

 「横浜市介在山林比準表」 (←詳細はここをクリック)

◆住宅用地の特例との比較

 ところで、土地に対する固定資産税は、住宅やアパート等の敷地として利用されている住宅用地については、その面積によって小規模住宅用地と一般住宅用地に区分され減額特例措置があります。

 「住宅用地の減額特例」 (←詳細はここをクリック)

 さて、ではAさんの場合はどうなるのでしょうか。

 家屋の床面積が200㎡、住宅の敷地が500㎡、残り1000㎡が山林と仮定します。

 山林の傾斜角度はほとんど無いことから、比準割合は50%となります。

 しかし、Aさんの住宅の敷地は住宅用地の特例により、固定資産税は200㎡までが1/6、200㎡を超える部分が1/3になっているのです。

 ここを1000㎡部分を介在山林としての評価にすると1/2の評価割合となり1/3より負担が増えることになってしまいます。

 この例でお分かりのように、宅地の一部としての介在山林は庭として住宅用地の一部とする方が評価が低くなる場合があるのです。

 山林評価することが必ずしも評価上有利にならない場合もあるということです。

固定資産税の見直し・引下げ

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