前回、再エネ施設用地の固定資産税地目は雑種地がほんどで、その雑種地の中でも「その他の雑種地」に該当する旨記述しました。

 今回は、その他の雑種地の評価方法について説明します。

 その他の雑種地の評価は、固定資産評価基準(※)には売買実例地比準方式と近傍地比準方式の2つの方法が規定されています。

※固定資産評価基準(第1章10節一雑種地の評価)

◆売買実例地比準方式

 この方式は、「雑種地の売買実例価額から評定する適正な時価によってその価額を求める方法」ですが、再エネ施設用地は一般的な宅地と比較して新しい利用形態であることから、売買実例も少ないものと思われます。

 総務省の実態調査によっても、この方式によって評価された施設は1割未満となっています。したがって、次項以降は近傍地比準方式についての説明となります。

◆近傍地比準方式

 この方式は、「市町村内に売買実例価額がない場合においては、土地の位置、利用状況等を考慮し、附近の土地の価額に比準してその価額を求める方法」です。

 この方式では、まず再エネ施設用地の評価にあたり、比準元(地目)を選定し、次に、比準元から比準を行うことになります。

◆比準元の選定

   再エネ施設用地の比準元の選定においては、「土地の位置、利用状況等」を考慮する必要があります。

 位置については、「附近の土地」とされておりますが、鉄軌道用地の評価においては「沿接する」との用語が用いられており、この両者の違いに留意する必要があります。

 その他の雑種地では「附近」ということですので、例えば、必ずしも接続する路線価でなくても良く、社会通念として「近い」と解される範囲内であれば良い訳です。

 次に、利用状況については、附近に類似の雑種地があれば、その雑種地の選定で良いのですが、実態としてそのような雑種地が存在しない場合が多いと思われます。

 先の実態調査においても、全国の再エネ施設用地のうち9割弱の土地の評価において、比準元となる「附近の土地」が宅地とされているようです。

 比準元が宅地である場合の雑種地評価の比準としては、①宅地間比準と②地目間比準の2段階の比準作業が行われることになります。

◆宅地間比準(第一段階)

 この方法は、比準元の宅地と評価対象地(宅地化が想定される再エネ施設用地)との間で比準を行うものです。つまり、本来は再エネ施設用地は雑種地ではありますが、一旦そこを宅地と想定し、宅地同士の比準を行います。

 ここでは、通常の宅地評価で考慮される要素である地域的格差及び個別的格差を比準することになります。

◆地目間比準(第二段階)

 ここは、宅地とその他の雑種地の間における格差、すなわち、同位置・同形状の土地に係る地目間の格差を反映するための比準となります。

 この場合、評価対象地であるその他の雑種地が宅地となるべき要素として、造成費相当額が主なものとなります。つまり、想定された宅地としての価格から造成費相当額を控除して求めることになります。

 この場合、市町村によっては、造成費相当額ではなく、一定の比準割合を設定して適用する方法も多く行われています。

 なお、この地目間比準は、本来は評価対象地が宅地化される際の格差が査定されるべきものであり、単に造成費相当額を控除するのではなく、他の要素があれば控除対象として適正な価格が求められるべきと考えます。

固定資産税の見直し・引下げ

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